ただ運動不足を解消したくて通っていたジム。
なのに気づけば、マラソン大会にエントリーして10kmを走ることに。
別にストイックなわけじゃないし、走るのも苦手。
けれど「せっかくだし出てみたら?」の一言から始まった、“やるつもりなかった挑戦”が、予想外に心と体を動かしてくれました。
これは、ちょっと無理かも…から始まった、等身大のマラソン体験記です。
ジム通いしてただけだったのに
運動不足と体型維持のために通い始めたジム。
なぜか途中からコンテストに出たりもしていましたが(笑)、基本はスクワット・ベンチプレス・デッドリフトのBIG3中心。
走るといえば、減量期にゆるく30分ジョグする程度です。
そんなある日。
ジム仲間にふと言われたんです。
「せっかくだし、マラソン大会出てみたら?」
その人は、ちょうどマラソンにハマり始めたばかり。トレーニングを楽しんでいる様子で、年も近く、良い距離感で接していました。
さすがに走れんって。でも…
「いや〜、10年くらい長距離なんて走ってませんよ」と、最初はやんわり拒否。
大学時代はラクロス部だったものの、走ってもせいぜい3キロ程度。ラクロスは瞬発力がメインですから、長距離は求められません。
でも…ちょっとだけ気になる。
「今の自分、どこまで走れるんだろう?」
話を聞けば、参加賞やお土産もあるらしい。
景品付きならまあ……ええか!という軽い気持ちで、エントリーを決めました。
練習開始。10キロって、こんな遠いの?
試しに10キロ走ってみたんです。
結果——想像以上に長い!
距離は飽きないけど、とにかく進まない。景色は変わってるのに、「まだこれだけ?」と愕然。
しかも水も財布も持たずに走り出したので、めちゃくちゃ喉が渇いて…。
かろうじて直前に水を多めに飲んでいたのが救いでした。
そして翌日。
見事にふくらはぎがつる。
まともに歩けず、職場でも「大丈夫か!?」と心配されるほど。
笑いながら「走ってつったんですよ〜」と話してはいたけれど、これは本番、ヤバいかもしれないなと少し不安にも。
迎えた本番、そして“足が棒になる”
本番当日。少しでも走ればまた足がつりそうな不安とともにスタート。
案の定、足が棒のように。
反動をうまく吸収できず、まっすぐ蹴るしかない。体にじかに衝撃が来る感じです。
でも止まったら終わる。
一度止まったら、もう再スタートできない気がして——とにかく走り続けました。
応援の声が、本当に力になりました。
普段「がんばれ」とか言われ慣れてないぶん、言葉のひとつひとつが体に染みる。
「人って、応援されると強くなれるんだな」と実感。
完走後のつみれ汁、お土産、温泉——最高でした。
走ったあとにこれが待ってるなら、やって良かったと心から思えました。
“筋トレの快感”とはちょっと違う達成感
筋トレは重量が上がった時の爽快感が楽しい。
でも、数十秒で終わるんですよね。
一方、マラソンは一歩一歩を積み重ねて、遠くまで行く体験。
少しずつでも進んでいけば、必ずゴールにたどり着ける。
「投げ出さず進み続ける」って、こんなに力強いものなんだと思いました。
大会も、タイムを競うガチ勢以外はほとんど“歩き勢”。
気楽に、自分のペースで挑戦できる環境が整っていたのもありがたかったです。
あなたも、勢いで走る羽目になってみない?
「筋トレしてただけなのに、気づいたらマラソンを走っていた」
そんなノリで始まったチャレンジが、自分の限界と可能性を見せてくれました。
始まりはほんの思いつきでも、得られるものは案外大きいかもしれません。
あなたも、“勢いで走る羽目”になってみませんか?
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