はじめに:「安心」だけじゃない違和感
2019年7月に、初めて投資信託を買ってから6年が経ちました。
最初のころは「ちょっと怖いけど、やってみよう」という気持ちで始めました。
でも今は、「怖さはもうないけど、なんとなく続けてるな」と感じることが増えてきました。
その違和感は、「次のステージに進め」というサインかもしれません。
日々の積立は完全に仕組み化できていて、特に迷いもなく続けられています。
ただ、その安心感の裏にある「思考停止」には、少し注意したほうがいいかもしれません。
いつのまにか「積立=安心」に変わっていないか?
積立投資って本当に便利です。
買うタイミングも悩まなくていいし、資産形成も自動的に進んでいく。
でも、ふと気づいたんですよね。
「これって、安心装置みたいになってないか?」って。
積立が機能していることと、目的に合っていることは別です。
昔はベストだった投資先が、今もベストとは限らない。
「このままでいいのかな?」
そんな風に思ったときこそ、一度立ち止まるタイミングかもしれません。
一度、積立額や銘柄を“言語化”してみる
自分が今、なぜこの銘柄を、なぜこの金額で積み立てているのか。
それを一度「言葉」にしてみるのは、すごく効果的です。
たとえば「5年後に100万円貯めたい」とか、「老後に月5万円の足しにしたい」とか。
そういう具体的な目的があると、納得感がまったく違ってきます。
ちなみに、私が投資を始めたころは「株式7:債券3」という教科書通りの配分を目指していました。
ただ、当時なぜかSPYDのつもりで買ってしまったJNKやLQDを債券枠に入れていました(笑)
債券で株の下落をカバーする、という考えだったんですが、いざ数年経ってみると、そこまで機能していなかったんですよね。
ネット社会の今は、悪いニュースが一瞬で市場に織り込まれます。
株も債券も一緒に下がることもある、というのが体感として分かりました。
ポートフォリオを“チーム”として見てみる
資産って、ひとつの銘柄だけで考えるよりも、「チーム」として捉えると分かりやすいなと思っています。
たとえば、オルカンがエースだとしたら、金や債券、現金はバランスをとってくれるサポート役みたいな存在です。
オルカン一本でも資本主義の恩恵は十分に受けられます。
でも、現金や債券といった“逃げ道”があると、もっと柔軟に動けるようになります。
生活防衛資金のように「動かせるお金」を持っておくと、急な出費やトラブルにも対応しやすくなります。
私も本当は、先に生活防衛資金をつくってから投資を始めるのが理想だったんですが、実際はその逆で、先に株を買ってしまいました(笑)
自分にとっての「下落耐性」を一度、確認してみよう
積立が習慣になってきた人ほど、一度はやってみてほしいのが「暴落シミュレーション」です。
たとえば、「自分の資産が明日半分になったらどうするか?」「SNSで悲鳴が飛び交う中、冷静でいられるか?」みたいな感じで。
こういうのは、実際に暴落が起きる前に考えておくのが大事です。
本番でパニックになると、冷静な判断ってなかなかできないですからね。
小額で始めたときのヒリヒリした感覚が、ここで活きてきます。
あのときの不安や焦りを思い出すことで、自分なりのリスク耐性が確認できるんです。
災害訓練みたいなものですね。平時にやっておくことで、本番に強くなれます。
おわりに:積立は「終わらないもの」だからこそ
積立って、一度仕組み化してしまえば、ずっと続けられる仕組みです。
でも、それが“惰性”になっていないかどうかは、定期的に確認しておいたほうがいいなと感じています。
私自身、たまに「このままでいいのかな?」と思いながら、過去の自分と対話するようにポートフォリオを見直すことがあります。
もしかしたら、インデックスよりも魅力的な投資先が見つかるかもしれない。逆に、「やっぱりこれが自分には合ってる」と再確認できるかもしれない。
どちらでも大丈夫です。大切なのは、自分で納得して選んだということ。
「思考停止」から抜け出すことが、中級者への第一歩になると思っています。
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