「また焦って買っちゃった……」
株価が急騰している銘柄を目の前にすると、つい買いたくなる。そんな経験、誰にでもあるはずです。
本記事では、筆者自身の焦り買いの失敗談を通じて、「感情」が投資判断にどう影響を与えるのかを掘り下げていきます。
感情に振り回されるのではなく、うまく付き合う。そんな投資スタイルを目指すあなたにとって、ヒントとなる内容をお届けします。
はじめに:焦り買い、してしまったことありませんか?
暴騰している理由もわからないまま、「これは波に乗らなきゃ損だ!」と株を買ってしまった経験、ありませんか?
利益が出そうな銘柄が目の前にあるのに、見逃すのは怖い。
目の前に勝ち馬がいるのに見逃せるものだろうか、いやできない。
でも、その“焦り”こそが落とし穴だったりします。
焦り買いの正体は“感情”だった
人が焦って投資してしまう背景には、「FOMO(Fear Of Missing Out=取り残される恐怖)」があります。
「自分だけ儲け損ねるんじゃないか」という感情は、冷静な判断力を奪ってしまうのです。
実際、私にもこんな経験がありました。
実体験:夢に飛びつき、現実に打たれたWIMI株
とあるコミュニティで「WIMI ホログラム クラウド B」という銘柄が話題になっていたとき、私も“ちょっと乗ってみるか”という軽い気持ちで購入しました。
この企業は、ホログラフィックAR(拡張現実)を使った広告やエンタメ技術を提供する企業で、まさに「夢が詰まった未来技術」という印象でした。
SAO(ソードアート・オンライン)の劇場版に出てくるオーグマーのような装置で、現実と仮想を繋ぎ、広告を表示する──
そんな世界観にワクワクしたのを覚えています。

しかも、AR広告という性質上、原価が低く規模拡大も簡単で、ビジネスモデルも魅力的に思えたのです。
しかし、私が購入した2025年1月をピークに、株価はズルズルと下落。
一時は購入価格から7割も下がり、「これはもう上がらないな」と判断し、半額程度で損切りしました。
詳しい理由は分かりませんが、最先端すぎて、投資家に実現性が疑問視されたのかもしれません。
実際、現在は購入時から8割減。
私の「焦り買い」は、はっきりと失敗でした。
とはいえ、配当金で買っていた分だったので、まだ痛みとしてはマシでした。
痛いといえば痛いですが(笑)
感情とどう付き合うか?
この経験で痛感したのは、「欲が視野を曇らせる」ということです。
株を買ったときの価格を基準に判断してしまう心理現象を「アンカー効果」といいます。
「せめて買値までは戻ってくれ…」という気持ちは自然ですが、それに縛られると売り時を逃します。
特に売却は、買うよりも難しいもの。
「売ったらさらに上がった」「もっと持っていれば…」と後悔するケースも多いです。
だからこそ、感情を極力排したルールが大切。
- 毎月決まった日に投資(例:私は毎月10日にドル転)
- インデックス投資など、機械的な運用
- 感情が動いたときは、日記やメモで「何を感じているか」を書き出す
こうした工夫で、冷静さを保てるようになります。
感情は“敵”じゃない。味方にするには?
焦りは、言い換えれば「本気で投資に向き合っている証拠」です。
ただ、感情に振り回されているうちは、合理的な判断はできません。
そんなときは、一歩引いて、感情を観察してみるのがおすすめ。
「なぜ今、焦っているんだろう?」
「これは本当に合理的な判断? それとも欲や恐怖?」
そう問いかけてメモに書き出すだけでも、落ち着いて冷静に対処できます。
まとめ:感情があるから、私たちは成長できる
人間ですから、感情に揺さぶられるのは当たり前。
でも、それに流されず、うまく付き合うことが、投資を続ける力になります。
焦りも、恐れも、欲望も──
すべてを否定するのではなく、「なぜそう感じたか?」を見つめることで、自分自身の投資スタイルが洗練されていきます。
あなたは、これまでの投資でどんな感情を経験しましたか?
そして、それはあなたに何を教えてくれましたか?
それでは
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