忙しさに追われ、自分の気持ちすら置き去りにしてしまう日々。
そんなとき、ただ風を感じて走るツーリングが、不思議と心を整えてくれた。
目的も意味もなく、ただ「走る」ことが、自分を取り戻す時間になったのです。
仕事に追われる日々
毎日、仕事に追われて“今日自分は何を感じたか”なんて考える余裕もない。
気づけば、タスクと人間関係の波にただ乗っているだけで、なんとなくモヤモヤしている。
そう感じたとき、私は思い切って有休をとり、目的もなくバイクに乗って走ることにしました。
仕事と家の往復だけじゃ、ちょっと物足りない。
「なんか違う」「少しズレてる」——その違和感こそ、自分が本当に求めていることを教えてくれるサインかもしれません。
なぜ“余白”が必要か?
日々の生活は、どうしても“こなすこと”が優先になります。
請求の支払い、納品の調整、社内での決裁、次の会議の資料づくり……。
そんなふうに、スケジュールに埋もれていくと、気づけば自分の人生の舵取りを他人や社会に預けてしまっている。
進む方向を自分で決めないまま走る船は、どこに着くのか分からない——。
そんな不安が、日々の焦りやモヤモヤにつながっているのかもしれません。
自由に走って気づいたこと
ある日、「交差点に出たら必ず右に曲がる」というルールを決めて、ツーリングしてみたことがあります。
普段通らない道ばかりで、ちょっとした冒険のような時間でした。
たまたま見かけた紫陽花の咲く場所でバイクを停めて写真を撮ったり、静かな神社に立ち寄ったり。
その時その時の「気になる」に従うだけで、こんなに心が自由になれるんだと驚きました。

バイクに乗っていると五感がフル稼働します。
暑さ、風のにおい、道の感覚、そして「この道、どこ行くんだろ?」ってワクワクや不安まで。
中には、夜の無人の道で反射板の前にポツンと立って「やっちまったな……」と苦笑するような出来事も(笑)。

でも、そういう“偶然の出会い”があるから面白い。
ツーリング後は、なぜか自然と頭の中が整理されていて、「次はこうしてみよう」「あのときはこうすればよかったな」なんて気づきが浮かんできます。
バイクがくれる“余白”とは
バイクに乗る時間って、実は「整う時間」なんだと思います。
スマホも通知もない。
誰の評価も関係ない。
ただ、自分の感覚と気分で道を選べる時間。
「気持ちいいな」と思ったら止まればいいし、「こっち行ってみたい」と思ったら曲がればいい。
それって、ものすごく贅沢で、そして大事な“余白”なんですよね。

読者への問いかけ・提案
次の週末、いつもの帰り道をちょっと遠回りしてみませんか?
もしくは、思い切って平日に有休をとって走ってみる。
土日では混んでいる人気店のランチに並ばずに入れたり、旅先の人との会話が生まれたり——。
そういう“普段の生活の外側”で、思わぬ出会いが生まれるかもしれません。
小さな非日常が、あなたの人生の中に新しい空気を吹き込んでくれるはずです。

コメント