株式投資を始めたばかりの頃、「高配当ETFがいいらしい」と聞いて、さっそく人気のSPYDを購入…したつもりでした。
🔰 補足:ETFとは?
「ETF(上場投資信託)」とは、株のように証券取引所で売買できる投資商品。株や債券をたくさん詰め込んだ“詰め合わせパック”のようなものです。
毎月購入する設定もしたんですよね。
(※ちなみに、高配当ETFは本来、値段を見ながら購入する“アクティブな投資対象”です。適正な価格を見極めて買うことで、効率的に運用できます。)
でも1年後、ふと保有銘柄を見直してみたら、そこにあったのは――
JNK(SPDRブルームバーグ・ハイイールド債券ETF)
……え? 債券? SPYDちゃうん?
名前が似すぎ問題、そして気づかなかった理由
今思えば、「SP○○」という文字を見て、「あ、これや」と思い込んでいたんですよね。
SPDR(スパイダー)って、実はETFシリーズの“ブランド名”のようなもの。
SPYDもJNKも、SPDRシリーズに属しています。
🔰 補足:SPDRとは?
アメリカの資産運用会社「ステート・ストリート社」が出しているETFシリーズの名前。SPDR S&P500(SPY)などが有名です。
でも中身はまったく別物なんです。
- SPYD:アメリカの高配当株を中心に集めた株式ETF
- JNK:格付けの低い企業が発行する社債を集めた、リスクの高い債券ETF
🔰 補足:債券とは?
債券とは「お金を貸す代わりに、利息をもらう」投資のこと。株とは違って、企業や国に“お金を貸す立場”になります。
🔰 補足:ジャンク債とは?
信用度の低い企業が発行する、リスクの高い債券のこと。利回りは高めですが、返ってこないリスクもあります。
ツッコミどころ満載の1年
配当金が毎月出ていたので、「まぁいいか」とスルーしていたのですが…
今思えば、おかしな点はたくさんありました。
- 高配当ETFなら通常3カ月に1回の配当なのに、毎月配当
- 株高のときに、JNKの価格が減っていた(←おかしい)
🔰 補足:負の相関関係とは?
2つの金融商品が逆の動きをする関係のこと。
たとえば「株が上がると、債券は下がる」など。
JNKのようなハイイールド債は、株式と似た動きをすることもありますが、リスク局面では一緒に下がることもあります。
間違ってたけど、勉強になったこと
この失敗から私が学んだのは、何よりもこれ
✅ 「銘柄は、名前じゃなく中身で選ぶ」
- どんな商品なのか(株? 債券?)
- どういう企業で構成されているのか
- どんなリスクがあるのか
…このあたりを事前にきちんと調べるクセがつきました。
そして何よりも、
- 「投資の間違いは、致命的でなければ経験になる」
- 「間違えたからこそ、本質が見えてくる」
と、前向きに受け止められるようになったことが、一番の収穫だったかもしれません。
今もJNKを持ってる理由(そしてあまり役に立っていない)
ちなみに、今もJNKは私のポートフォリオに残ってます(笑)
正直、パフォーマンス面ではあまり役に立っていません。
「株式と逆の動きをする債券」と言われますが、私の運用ではその効果はあまり感じられず…。
とはいえ、売却して損失を確定してもいいのですが、手元のお金には困っていないというのもあって、
「まぁ配当金がもらえるなら、それはそれでいいかな」と、そのまま保有しています。
🔰 補足:損失確定とは?
保有している銘柄を売って、損を確定すること。
節税のために“あえて”損失を出す手法(損出し・損益通算)として使われることもあります。
投資は“正しく間違える”くらいがちょうどいい
最初から完璧な投資なんて、誰にもできません。
でも、
- なぜその銘柄を買ったのか
- どんなリスクがあるのか
- 結果をどう受け止めるのか
…これを自分なりに振り返ることができれば、間違いも“成長のチャンス”になります。
JNK事件(笑)のおかげで、私は銘柄を見る目が少し養われましたし、ブログのネタにもなりました。
だから今ではこう思ってます。
「失敗しても、気づけたら勝ち」
初心者こそ“ちょっとした失敗”が大事
もしこの記事を読んでいるあなたが、「ETFってよくわからないけど始めてみた」タイプなら――
その一歩、全然間違ってません!
最初は誰でも名前や利回りで選びがち。
でも、そこから「なんで?」と疑問を持てるかどうかが、上達への分かれ道です。
私のように、間違っても、笑って、次に活かしていきましょう。
それでは!
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